人は年齢を重ねると、体力、知力に必ず衰えがみられます。これは生理的な老化と呼ばれ、日常生活には支障はありません。
一方、認知症とは、正常に発達した知的機能が、後天的な脳の変性により脳の働きが低下し、障害されることをいいます。
認知症は日常生活に支障をきたしてしまうので、医師の指導のもとで適切なケアを心がける必要があります。
老化による物忘れなのか、認知症なのかは病院で検査を受けると分かります。
認知症になると、以下のような症状がみられ、日常生活や社会生活が困難となります。
日本では「前例のない高齢社会」を迎え、中でも認知症については深刻な社会問題となっています。
平成25年の調査によると、認知症有病率は推定で15%、認知症有病患者数は439万人と推計されています。国は平成25年度から29年度までの認知症施策として「認知症施策5ヵ年計画(オレンジプラン)」を発表し、認知症の標準的ケアパスの作成、早期診断・早期対応、認知症の普及・啓発、見守りなどの生活支援の充実などを挙げ、「認知症になっても安心して暮らせる地域づくり」を示したところです。今後も認知症対策はますます重要になってくると考えられます。