認知症の症状
認知症は物わすれなど基本症状である「中核症状」と、必ず見られるとは限らない周辺症状である「BPSD(認知症に伴なう行動・心理症状)」があります。
記銘力障害
- 新しく覚えることが難しい。
- 何度も同じことを聞く。
- 昔に記憶した意味記憶や手続き記憶は残る。
- 時間→場所→人の順で障害される。
見当識障害
- 季節や時間、場所の感覚が障害される。
- 朝と夜とを間違える。
- 家族の顔が分からない。
実行機能障害
- 料理や仕事の手順を忘れる。
- リモコンが操作できない。
- 衣服の着脱など日常的なことができない。
妄想
- お金や物を盗られたと言う。(物盗られ妄想)
- お嫁さんに嫌がらせされた、食事を食べさせてもらっていないなどと言う。(被害妄想)
幻覚・幻聴
- 他の人が見えない動物や亡くなった人が見える幻視や声が聞こえてくる幻聴がある。
易怒・興奮
- 怒りっぽくなる。
- ちょっとしたことで興奮し、大声を上げたりする。
徘徊
- 家中を歩き回ったり、ソワソワする。
- 家の外へ飛び出して、帰り方がわからなくなる場合がある。
せん妄
- もうろう状態、錯乱状態となる意識障害。
(夜間によく生じ、不眠となり、動き回る。錯乱、幻覚、不安、興奮状態をきたします。)
認知症の治療法
認知症の治療には、以下のような方法があります。
- 進行を遅らせる
- アリセプト・メマリー・レミニール・イクセロンという4種類がある。
薬だけではなく、積極的に動いて、会話をするなどの刺激を得ることで効果が高まる。
- 周辺症状を軽くする
- 正しい対応と少しの薬で周辺症状が軽くなる。
- 生活機能訓練
- 日常生活に必要な訓練を行い、生活をし易くする。転倒や骨折の防止。
認知症の予防法
認知症の予防には、以下のような方法があります。
- 運動
- 少し汗ばむ程度の適度な運動を週2回、20分程度行う。
- 会話
- 楽しく会話をすることで脳が活性化する。
- 生活習慣病予防
- 高血圧、高コレステロール、肥満を予防する。
- 食生活
- 魚類・野菜類を中心としたバランスのよい食事をする。